9月, 2012

京極夏彦とメフィスト賞

火曜日, 9月 18th, 2012

作家森博嗣の誕生は、明らかにひとつの事件だった。

氏は、第1回メフィスト賞受賞者である。

そして、そこから始まる森博嗣の華々しい作家としての経歴を語る前にどうしても語っておかなくてはいけないことがある。

第0回メフィスト賞受賞者、京極夏彦について、だ。

京極夏彦の第0回受賞者という特異な肩書きは、作家森博嗣の誕生に深く関与している。

そもそも、京極が講談社に原稿を持ち込んだとき、まだメフィスト賞というものは存在していなかった。

講談社の懐が深かったのか京極の熱意に有無を言わさないものがあったのかは知る由もないが、とにかく、その原稿に目を通した人間が存在した。

そして、その作品はあまりに面白かった。

当然、圧倒的に新しかった。

その作品こそが、後に作家京極夏彦のデビュー作となる、「姑獲鳥の夏」に他ならない。

こうして、姑獲鳥の夏の出版作業と平行して、講談社は新人作家の発掘を目的とした賞を創設する動きを進めることになる。

もちろん、後のメフィスト賞である。

作家森博嗣が誕生するきっかけとなったメフィスト賞の創設には、こういう背景があった。

では、今日はこの辺りで。

たぶん、次回も続く。